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Life Changer(裏)10 [小説]

第二章7



Ruriと下河原の様子は行動をチェックしている保安要員から情報が入ってくる。

思考パターンが示しているとおり、二人の様子は端から見ても恋人同士のようになってきていると報告があった。

喫茶店というオープンな環境なので二人の近くに席をとった保安要員から会話の様子も伝えられた。

それによると下河原は完全に自分の好意を認めRuriに告白をしたようだ。

こうなればオペレーションは八割方成功したようなものだ。今回はこの部分が一番難しいと予想していたが思いの外順調に進んでいる。

これからはRuriの病気の治療を進める段階だ。既にRuriの主治医との打ち合わせは進んでいる。どの段階で二人が主治医の元を訪れてもうまくいくだろう。

二人の思考パターンは安定している。二人は気持ちを確かめ合い、Ruriの病気の話をしているようだ。母親に何時病気のことを打ち明けるか、治療をどうするか?

下河原は真剣にRuriの病気について考えているようだ。Ruriの主治医の病院もテンゲンにあるのでそのまま主治医のところへと行く話になったようだ。

医学的な治療では間に合わないと予知されているRuriの病気を治療する方策を医師には告げてある。心霊治療とか超能力とか呼ばれている方法でなければ完治はしない。

医師にすれば大きなジレンマだろうが、予知のことを打ち明けて理解してもらった。住吉医師はうまくやってくれるだろう。

二人は喫茶店を後にして、タカクニ大学へ向かったようだ。

遠山はタカクニ大学の住吉に連絡を入れた。

「住吉さん、遠山です。Ruriと下河原がそちらへ向かいました。」

「そうですか、超能力科学研究室の方とは既に連絡をとっていますので、いつでもRuriさんたちにご紹介できます。自然に持っていけるといいのですが。」

「大丈夫です。二人はわれわれの思った以上に相性がよいようです。病状と治療の現状を説明するだけで彼らは新しい治療法を求めるはずです。そうなれば、自然と紹介でると思いますよ。」

「わかりました。人類の未来がかかっていると思うと緊張しますが、がんばります。」

「よろしくお願いします。では。」

「はい。終わったら連絡します。」

連絡を終えた遠山は保安要員からの連絡を受けた。二人は支障なくタカクニ大学に向かっているようだ。

今日でほとんど完了しそうだ。



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